「ぬらりひょん、お前は俺が殺す!」

騰蛇は、紅蓮の刀を構えてぬらりひょんに斬りかかる。

『おっと、危ない危ない』

「ちっ!」

騰蛇は刀に炎を纏わせ、再びぬらりひょんに斬りかかる。

『お前さんじゃ、わしを倒すことはできんよ』

「そうほざいてろ、前はお前を殺しそこねたが、今度こそお前を殺す!!」

紅蓮の刀がぬらりひょんへと振り下ろされた時、ぬらりひょんは杖から刀を抜いて頭上で紅蓮の刀を止めていた。

「なにっ!」

『だから言ったじゃろ、今のお前さんではわしを倒すことはできんとな』

ぬらりひょんは、紅蓮の刀を押し返すと、自分の刀で騰蛇を斬りつける。

「ぐはっ!!」

騰蛇は膝をつく。

しかし、ぬらりひょんは目に見えない速さで騰蛇を斬りつけていく。

「ぐあああ!」

「もうやめてぇぇ!」

ぬらりひょんは、動きを止め刀を杖の鞘のへと戻した。

「騰蛇……?」

『少々やりすぎましたかな?いや……、しかしこやつにはこれくらいはせんと』

騰蛇は刀を手放すと、その場に倒れ込んだ。

「騰蛇!!」

ぬらりひょんは、倒れ込んだ騰蛇を見下ろす。

『お前さんは、昔より弱くなった。そんなんではわしを倒せんよ』

私は一枚の符を取り出し、ぬらりひょんに向かって放つ。

『ほほう斬撃符か、母親と同じことをするとわな』

ぬらりひょんは、杖から刀を取り出し符を斬り捨てた。