「とりあえず、これで全部片付いたな」

すると、別の空間で鬼の妖と戦っていた天空が姿を現した。

「やぁ、騰蛇久しぶり」

「あぁ、相変わらず遊んで来たのか?」

「まぁそんなところだぜ、あんな鬼なんて俺の敵にはならないからな」

良かった。

他の十二天将たちと離れても、仲はいいんみたいだ。

「んで、その子が凛かぃ」

「え?は、はい……?」

どうしよう、天空と会うの初めてだからすごい緊張する。

「ん~……、確かに薫子に似て力は強そうだな。でも──」

「でも?」

「色気が足りねぇ」

「なっ!!」

その言葉を聞いた凛空と騰蛇は、それぞれ爆符と紅蓮の刀を構えて、今にも天空に襲いかかろうとしていた。

「てのは嘘で!」

天空は、すぐさま訂正した。

何だろうこの三人?

「でも、薫子に似て可愛い子だ」

「あ、ありがとう」

「ちょっと素直じゃないところも可愛い」

そして、再び凛空と騰蛇が構える。

「んじゃ俺行くわ、ここに居たら今すぐ殺られそうだし」

「「今すぐ殺るぞ!」」

「ちょっと、二人ともストップ!!」

「じゃな」

天空は、胸に手を当てるともとの符へと戻った。

「たく、あいつは……。凛、あいつには気をつけろよ」

「えっ?何で」

「理由は聞くな、話すとややこしい」

な、なんだかすごく気になる。

「んじゃ、俺も帰って──」

騰蛇は、どこかを睨みつけると私の前に立ち紅蓮の刀を構える。