輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

『凛のことはよく知ってるよ、親父からよく聞かされていたし』

じゃあ、やっぱり凛音のことも…。

『俺は、凛さえ殺せればそれでいいんだよ』

「どうしてそこまで凛に拘わる!」

『だって、あいつは俺の母さんを殺した奴その者なんだろ?』

「お前の母さん?」

俺は、太陰を通じて凛音の過去を見てきた。

もちろん、その中で夜の存在は確認出来ていない。

だが、夜は自分で母親は陰陽師だと言った。

心当たりがあるとしたら、それは知世音しかいない。

「一つ聞く、お前の母親は誰だ」

『なんでそんなこと聞くんだよ?』

「お前に少し興味が出てきたからだ」

『ふーん』

夜は、目を細めて軽く笑う。

『ただの時間稼ぎかもしれないが、話してやるよ』

夜は、凛にもう一度向き直ると聞こえるように大きな声で叫んだ。

『お前も聞いておけよ!凛!!』

夜は、俺に向き直ると話し始める。

『俺の母親は、知世音って名前だ』

「―――っ!」

「ちょっと、それどういうこと?!」

俺の頭の中に太陰の声が響く。

「俺にも分からない」

『母さんは、陰陽師の家に生まれた娘だった。だけど、母さんは他の人よりも陰陽師としての力は弱かった』

それは、過去を見てきたから知っていた。

それをぬらりひょんが話したのか?

『だから母さんは、子孫を残すために貴族の方の嫁に貰われることになっていた。だが、それを見兼ねたぬらりひょんが母さんをさらったんだよ』

「それが、本当に事実なのか?」

『あぁ、ちゃんと親父から聞いたからな』

「……」

ぬらりひょんは、凛音との闘いで「知世音を殺したのは俺だ」と言っていた。

さらったのは事実だが、知世音を殺したのは凛音ではない。