輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「なに、これ?」

「これは、強い妖がいる証拠だ。だけど、強い妖の気配は感じられない」

「壊れたとか?」

「そんなわけないだろ、これは空さんが作ったものだし、今まで壊れたことなんてなかった」

また空さんの名前が上がった。

安倍晴明じゃなくて、空という名前が。

「ねぇ、空さんって誰?」

「―!」

凛空は、何故か驚いて目を見開いた。

「私空なんて聞いたことないけど、もしかして安倍家に関係のある人?」

「……」

私の質問に凛空は黙り込んでしまった。

もしかして、聞いちゃいけないことだったかな?

でも、私の胸の辺りはざわつく。

まるで、答えを欲しているよに。

「空さんは、安倍晴明の孫だよ」

「ま、孫ぉ?!」

「何でそんなに驚くんだよ」

「だ、だって安倍晴明の孫だよ!凄い人じゃん!」

予想していた人と違って思わず驚いてしまった。

だから凛空は空さんのことについて詳しいんだ。

「だが、今はそんな話どうでもいい、まずはこの靄の出どころを探る」

凛空は、二枚の符を取り出す妖たちがいるところへ符を放つと叫ぶ。

「爆符!」

凛空の声と共に、符は爆発を起こすと周りの妖達を消し飛ばした。

「す、凄い…」

これが、凛空が符を使った時の力…。

私とは、威力が全然違う。

「どうした?行くぞ」

呆気に取られる私とは違って、凛空は先に進んでいく。

「ま、待ってよ!」

私は、その後を走って追いかけた時――

「いたっ!」

「凛?!」

私は、見えない結界に閉じ込められた。