輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「でも、私ならするかな。だって、他の人に取られたくないし」

「他の人に……」

そんなこと考えたことなかった。

そっか、凛空が他の人を好きになったら、私とは一緒に居られないんだ。

そんなの――

「そんなのやだ…」

「やだってなにが?」

「凛空が他の人に取られるなんてやだ!」

思わず立ち上がってしまう。

「私、凛空に文化祭の時告白する!」

「おー、急にどうしたか分からないけど、応援してるよ」

「うん!ちょうど凛空に後夜祭空けとけって言われてるし、その時に言うよ!」

「ほほう、凛空先輩も中々やるね」

と姫菜子はにやにやと笑っていた。

「じゃぁ、恋のジンクスを使う時かな」

「砂時計とぬいぐるみだよね?」

「そう、砂時計はいいとして、問題はぬいぐるみだね」

「なんで?」

ぬいぐるみなら何でも良いんじゃないの?

「ぬいぐるみが何でも良いと思ったら大間違い!ぬいぐるみにだってそれぞれ意味があるんだからね」

そ、そうなんだ…、初耳…。

「まぁ、一番は渡す人がどんなぬいぐるみが好きかなんだけどね」

「え……」

「だから、まずは凛空先輩がどんなぬいぐるみが好きか調べなくちゃ」

いやいやいや、凛空がぬいぐるみ好きとか有り得ないから!

そもそも、ぬいぐるみとかに興味なさそうなんだけど!