輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「ふざけんな!」

「ど、どうしたの?!」

「俺の気持ちは俺の物だ!俺が空さんの生まれ変わりだからってことで、あいつを好きになったわけじゃない!」

「なに急に自分の気持ち語ってんの?その言葉、直接凛ちゃんに言えばいいじゃん」

「い、言えるか!!」

太陰は、やれやれって感じで元の符に戻った。

「……はぁ…」

俺は、深く溜め息をつく。

俺は、そのまま生徒会室へと向かう。

(全く何なんだ空さんは…)

俺は、一人の生徒とすれ違って、振り返った。

「なんだ?」

変な感じがした。

(気のせいか……?)

その生徒は、教頭先生の後ろを歩いて行ってしまった。

「転校生か?」

この時期に転校生なんて珍しいな。

俺は、特に気に止めず生徒会室へと戻った。

その生徒は、俺の背中を見て笑った。

「さすが俺、あの凛空ですらも気づかない……」

金色に輝く瞳が、俺の背中をとらえていた。