輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「それより、勾陳の話聞きなよ。凛空の知りたいこと分かるよ」

「俺の知りたいこと?」

勾陳は、一つの手紙を俺に渡した。

「これは……」

「それは…、空様から凛空様への手紙です」

「俺宛に?!」

なんで空さんが俺宛にになんか。

やっぱり、空さん俺のことに気づいていたのか。

「青龍が…受け取っていたものです。俺の…生まれ変わりが…現れたら、渡して欲しいと……」

「生まれ変わり……」

なら、やっぱり俺は空さんの生まれ変わりなのか……。

つーか、青龍が直接俺に渡せよ。

「わ、私からは…以上です!」

「お、おい?!」

勾陳は、そう言い慌てて元の符に戻った。

「…ま、いいか」

俺は、手紙を読み出す。

「ねぇ私にも見せて」

太陰は、そう言い声を出して読み始める。

『俺の生まれ変わりへ
この文を読んでいるということは、お前は俺の生まれ変わりだ。まぁ俺の生まれ変わりなんだから、絶対美男子だよな』

「なんだ、この手紙の始まり方」

「さぁ、空様らしいけど」

と言い続ける。

『それはさておき、お前は太陰に俺たちの過去を見せてもらえ、話はそこからだ』

「見せてもらったけど、俺に過去を見せたってことは、全部このためか?」

太陰にそう問うが、太陰は知らない振りして鼻歌を歌っていた。

「まぁ、別にいいけど」

『今後のことについて説明する。凛音の魂が暴走を始めようとした時、五芒星の印――桔梗印を結べるのは、お前だけだ』

そういえば、青龍もそんなことを言っていたな。

『だけど、今のお前たちの力では、ぬらりひょんを倒すことは不可能だろう。きっと足元にも及ばない』

そこまではっきり言うか……。

『もし、本当の強さを求めるのならば、凛音とその体の持ち主の魂を一つにすること』

俺は、書いてある言葉に指が動いた。

(やっぱり、凛と凛音の魂は一つにするしかないのか……)

いや、もしかしたらそれはもう始まっているのかもしれない……。