輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「騒がしいと思ってきてみたら、劇の練習か……」

「そ、そうだよ会長。何か用事かな?」

「あぁ、そこの実行委員に話があってな」

もしかして、凛空助けに来てくれた?

凛空は、先生の隣まで歩いてきた。

「ところで、何の劇をするんですか?」

「とりあえず、白雪姫です」

「ほぉ、白雪姫か」

凛空は、キリッと私たちを睨む。

「ひぃ……」

もしかして、凛空怒ってる……!

「まぁ別に、何の劇をやろうが構いませんが」

凛空は、先生に目を戻す。

「ちゃんとしつけはしてくださいよ先生。周りで喋りまくってる生徒が居るなら、台本を呼んで自分の役を演じ切るようにしないと」

り、凛空の笑顔が怖い……。

「す、すみません!」

だって、先生すら凛空に頭を下げるんだから。

きっと、校長先生もそうなんだろうなぁ……。

凛空は、大きく溜め息を吐くと、私たちを連れて体育館の外へと出た。

「あらあら、凛空先輩ったら嫉妬かしら?」

姫菜子は、一人そう呟いていた。

「会長すみません!僕がちゃんと言っていれば」

「あんなの、あの場を静めるための言葉に過ぎない。本気じゃないさ」

いや、きっとクラスの子たちは本気にとったんだろうなぁ…。

「私たちに話ってなんですか?」

「あぁ、後夜祭のやる内容についてだ」

凛空は、そう言うと私たちに紙を渡す。

「前の委員会でも話し合ったが、今年はキャンプファイヤーと、校内宝探しで決まりだ」

「あの会長、校内宝探しは主に何を探すんですか?」

「それは、まだ決まっていないが、面白い物にしようと考えている」

嫌な予感しかしない……。

「それで、凌にはキャンプファイヤーの方の係に回ってもらいたい」

「はい」

「凛は、俺と一緒に校内宝探しだ」

「は、はい」