「私は、お前の力は認めている。生かしてやろうとしてお前には何も言わなかったのに…。まさか、自ら死を選ぶ選択をするとわな」

「当たり前だ!俺は、そうやって今まで戦ってきたんだ…!」

じい様がこんなことを言うとは思っていなかった。

「あんたは、俺の目標の存在だったのに…」

俺は、手に力を込める。

「そんな目標を持つなら、もっと他のことに目を向けろ」

俺は、じい様を睨む。

じい様は、嘲笑うかのように俺を見る。

「あんたと話すのはこれが最後だ。俺は、妖怪大戦に出る」

そう言いじい様の部屋を出ようとしたとき、部屋の障子が勝手に閉まった。

「な、何のつもりだ!!」

「お前を妖怪大戦に行かせない為だ」

「この…、クソジジイィィ!」

じい様に殴りかかったとき、急に体が重くなった。

「な、なんだ…」

体が痺れる…。

「遅かったな、勾陣」

「なっ…」

俺の目の前に、勾陣が姿を現した。

「勾陣…!何でお前がクソジジィの言いなりになってんだよ!お前の主は、凛音だろ!」

「……」

勾陣は、何も言わず俺の手首を縄で縛った。