妖怪大戦が始まる数日前――

私は、夜頻繁に予知夢を見るようになっていた。

そして、今も…。

『ぬらりひょん…、私はお前を許さない!』

『なら、殺してみろ…』

ぬらりひょんと私の刀がぶつかりそうになったとき。

『凛音!』

私の目の前に空が現れる。

『空!!!』

ぬらりひょんの刀が空の体を貫いた。

「いやぁぁぁ!」

私は、勢いよく起き上がった。

「はぁ…、はぁ…」

私は、自分の震える手を握る。

「空の死ぬ…、予知夢…」

何でこんな予知夢を見るんだ…。

予知夢は、自分の身に何かが起こるときに見るものじゃないのか…?

「空も…、予知夢を見ているのかな…?」

でも、こんな予知夢を空に言うことはできない。

「私が…、何とかしなくちゃ」

だけど、体は震える。

「大丈夫だ。しっかりしろ…」

私は、自分にそう言い聞かせた。