輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

姉様もずっと天が生まれるのを楽しみにしていてくれた。

姉様が行方不明だなんて、今でも信じられない。

姉様に一体何が起こったというのだ。

私の傍でずっと私を支えてくれた姉様が、やっと幸せになれると思っていたのに。

こんなのって、酷すぎる。

「姉様…、どうか無事で居てください」

私は、両手で顔を覆った。

「凛音」

「騰蛇…?」

騰蛇の符が浮かび上がり、騰蛇は姿を現した。

「騰蛇…、姉様が…」

「分かってる、お前の気持ちは」

私は、騰蛇の手を握って声をあげて泣いた。

「ちゃんと泣け、そうすれば楽になる」

私は、しばらくの間泣き続けていた。

騰蛇のお陰で落ち着いた私は、空を見上げた。

(姉様は、生きている。必ず…)

私は、そう信じて妖怪大戦に向けての準備を始めた。