輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

空は、私の頬にて当て、もう一度唇を重ねようとしたとき、突然天が泣き始めた。

「ど、どうしたんだ天?よしよし…」

「こいつ…、俺の邪魔をするとはいい度胸だな」

「ただ普通に泣いただけだろ?」

「いや、どうかな?大好きなお母さんを取られるのが嫌なんだろ?」

「それなら、空も同じだろ」

「はっ?」

私は、天をあやしながら言う。

「だって、空も私のこと大好きだしさ」

「お、お前…言うようになったな…」

空は、顔を真っ赤にして下を向いた。

「久しぶりに会って、なんてこと言うんだよ」

「だって、本当のことだし…。それに――」

私は、空の肩に自分の頭を寄せる。

「私も、空が大好きだから…」

「凛音…」

本当は、ずっとこうしていたい。

空と天と一緒に、ずっとこのまま暮らしたい。

「お前の言う通り、俺はお前が大好きで、愛しい存在だ。天もな」

私たちは、もう一度接吻を交わした。