【凛音】
天が生まれてから数日後の夜、私は天と一緒にあの場所へと向かっていた。
季節が変わって寒い時期だから、私は天の体を冷やさないように、騰蛇から貰った火のお守りを天の首から下げさせていた。
この火のお守りは、身ごもった私の体を冷やさないようにと、騰蛇がくれたものだ。
だけど、もう私には必要ない。
だから、天に授けた。
「急がないとな」
私は、空が待つ小屋へと向かった。
「すまない空、待たせたな」
小屋の中へと入ると、火を焚いている空が振り返った。
「遅いぞ、凛音」
あの戦いから、空はあまり動けない体へとなっていた。
普通に生活は出来るものの、走ったり符を使うのは、もう儘ならない状態だ。
「空…、会うとは言ったけど、体は大丈夫なのか?」
「あぁ、別に大丈夫だ。符を使ったり走ったりしなければ、普通に歩ける」
空は、私のところへと来ると優しく抱き締めてくれた。
「勾陳から聞いた。左目、見えるようになったんだな」
「うん、勾陳のお陰でな…」
左目に空の姿が映る。
真っ暗な世界ではなく、ちゃんと空の姿が見える。
天が生まれてから数日後の夜、私は天と一緒にあの場所へと向かっていた。
季節が変わって寒い時期だから、私は天の体を冷やさないように、騰蛇から貰った火のお守りを天の首から下げさせていた。
この火のお守りは、身ごもった私の体を冷やさないようにと、騰蛇がくれたものだ。
だけど、もう私には必要ない。
だから、天に授けた。
「急がないとな」
私は、空が待つ小屋へと向かった。
「すまない空、待たせたな」
小屋の中へと入ると、火を焚いている空が振り返った。
「遅いぞ、凛音」
あの戦いから、空はあまり動けない体へとなっていた。
普通に生活は出来るものの、走ったり符を使うのは、もう儘ならない状態だ。
「空…、会うとは言ったけど、体は大丈夫なのか?」
「あぁ、別に大丈夫だ。符を使ったり走ったりしなければ、普通に歩ける」
空は、私のところへと来ると優しく抱き締めてくれた。
「勾陳から聞いた。左目、見えるようになったんだな」
「うん、勾陳のお陰でな…」
左目に空の姿が映る。
真っ暗な世界ではなく、ちゃんと空の姿が見える。



