輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「言いたいことなんて、山ほどあるさ」

俺は、棚にしまってあるかんざしを手に取り見つめる。

「今渡す機会があるとするなら」

俺は、棚の戸を閉めて式文を書き始める。

「俺からの祝の品だ」

式文を書き終えて、俺は友江を呼ぶ。

「友江!いるか?」

「はい!居ますよ兄様」

「これを凛音に届けてくれ」

「式文ですね!分かりました」

「あと、これも」

俺は、式文と一緒にかんざしの入った箱を友江に渡す。

「これは、もしかしてかんざしですか?」

「あぁ、渡すなら今がいいと思ってさ」

「このかんざし、兄様ずっと大事にされていましたよね。私が責任をもって凛音様に届けます」

「頼んだぞ」

友江は、俺に軽く頭を下げると行ってしまった。

「きっと、あいつに似合うんだろうなぁ」

俺は、落ちていく葉を見る。

「秋も終わりか、冬がくるな」

冬が終われば、新しい春がやってくる。

けど、春になる頃にはぬらりひょんたちと戦っているかもしれない。

「急いだ方がよさそうだな」

俺は、自分の手の平を見る。

「侵食は、まだそんなに起きていない。最後のやつを仲間に入れるときに、どれくらい抑えられるか」

もしかしたら、戦っている最中に命を落とすかもしれない。

だけど、俺は必ず生きる。

凛音と生まれてくる子どものためにも。