輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「私はこの日をずっと待ち望んで居たのだ。凛音に婿ができる日を」

「そ、そうなんですか?」

私は、脱力して額に手を当てる。

「私は、秦なら凛音を任せてもいいと思っていたのだ」

「そ、そうですか。それは、ありがとうございます」

じゃぁ、他に言っていたお見合いの話はなに?!

「こうしてはおれん、早速準備せねば」

「ち、父上!流石に早すぎでは?」

「何を言っているんだ!子供が腹の中におるのに、祝言をあげない訳にはいかないだろ」

「そ、そうですけど」

父上って、言い出したことは絶対やるんだよね。

「知世音にも話をしてくる。二人は、ここに待っていなさい」

父上は、足早に部屋から出て行った。

「「はぁ……」」

私たちは、一緒に溜め息をついた。

「なんとかバレなかったな」

「そうだね」

バレるかもしれないって少し思っていたけど、このままいけば大丈夫かもしれない。

「で、空はなんて言っていたんだ?」

「秦の言う通りにしろだって。でも、父親は、俺だって」

「それはそうだろ」

秦は、頭の後ろに手を組んで壁に寄りかかる。

「でも、この家にいるときは、父親は俺だ」

「秦……?」

そういえば、秦はどこで空と知り合ったんだろう。

「ねぇ、秦はいつ空と会ったの?」

「会ってはいない、だけど姿は見かけた」

「そうなんだ」

「ちょっと喧嘩売ってみたけど」

「えっ?」

「いや、何でもない」

秦は、起き上がると私の隣に座った。

「なんか、色々とごめんな」

「何で秦が謝るの?謝らないといけないのは私なのに」

秦がいなかったら、どうなっていたか分からないから。

「俺は、お前には笑っていてほしいから」

「急にどうしたの?」

「いや、お前には笑顔が似合うから」

秦の言葉に一瞬ドキッとなってしまった。