私は、こっそりと家を出た。

空は、私よりも先についていて、花畑の奥にある小さな小屋へと案内してくれた。

「ここは?」

「俺がよく修行場所に使っていた小屋だ」

「へぇー」

それほど大きな部屋ではないが、暮らしができる道具とかはある程度揃っていた。

「さてと」

「きゃっ!」

空は、いきなり私を抱き上げると、布団の上へと乱暴に私を放り投げた。

「いった!何するのよ!」

「言っただろ、俺の気持ちをもう一度教えてやるって」

月の光が空の顔を照らしていて、私はその姿に思わず見惚れてしまった。

「これから先、気持ちが揺らいだ時必ず俺に言え、何度だって分からせてやるから」

「うん……」

私たちは、静かに接吻を交わした。

その日の夜、私は空と共に過ごした。

だけど、それをきっかけに私たちは三日に一度は夜に会った。

そして、何度も一緒に夜を過ごした。

互いの気持ちを確かめあって──