輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

【凛空】

「これが、青龍の記憶か?」

「そうだよ。青龍は、安倍家を見張っていて、この記憶はその時に見聞きしたもの」

「あの話は……、陰陽師の新しい一族っていうのは……」

「凛空も知っている、安倍家の血と蘆屋家の血を継ぐもののことだよ」

確かに、安倍家の血と蘆屋家の血を継ぐ陰陽師は、俺たちの力を封じ込めることも出来るし、俺たちよりはるかに強い存在になる。

「なぁ、あいつは誰なんだ?」

「それは……」

太陰は、少し言いづらそうだった。

謎がまた増えたってことか?

この先、過去を見続けてたら本当に凛を救う手は見えるのか?

「じゃぁ、二人の続き見ていくよ」

「あ、あぁ……」

気になることはいくつもある。

だけど、まずは妖怪大戦の様子を見ないといけない。

それに、ぬらりひょんのことも。

あいつの昔の力を見せつけられて、今と比べ物にならないくらい強いことを知った。

もしかしたら、ぬらりひょんはまだ本気を出しきっていないのかもしれない。

(まだ、強くならないといけない)