輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

【??】

「??様の言う通りのことになりましたね」

「だろ?あいつは、昔の私に似ている」

「でも、どうするのですか?このままでは、??様の──」

「それは構わん、そろそろ解放してやろう。二人を試すためにここまでやったことだ」

「では、この事を──様に?」

「いや、言わん」

一つの影は、立ち上がると部屋の障子を開ける。

「あの二人には、新しい一族を作ってもらわねばならん。妖を全滅させることのできる力を持つ一族を……」

その人物は、空を見上げると低く笑った。

「この事を知るのは、私とお前だけだ。なぁ──よ」

「はい??様」

(だが、後にお前の記憶も消させてもらうぞ……)

その二人の様子を、一つの影が見下ろしていた。