「凛空ってば全然妖退治行ってくれないから、私たち暇なんだよ?」

「お前たちは、自分の意思で蘆屋家から安倍家に来たんだろ?蘆屋家みたいに俺は滅多に妖退治なんて行かない」

「それはそうだけど、凛空のやりたいことを達成させるには、そろそろ妖退治に出かけなくちゃ」

俺は、シャーペンを動かしていた手を止め太陰を見上げる。

「そんな怖い顔しないでよ」

「俺の達成させたいことだって?そんなことお前らにも分かるのか?」

「そんなの分かるよ」

その時、急に勢いよく生徒会室の窓が開けられ、外から強い風が入り込んでくる。

「だって、私たちも凛空と同じ考えだから」

太陰の目が光、その言葉に俺は軽く笑う。

「なるほど、お前たちが安倍家に来たのはそう言う狙いか」

「そういうこと、だからここは私たちと手を組もうよ」

「悪いが手を組むつもりは無い」

「またそんな事言うの?それじゃぁ、凛空のやりたい事は叶わないよ」

こいつらは、何処まで俺のことを知っているんだ?

俺の達成させたいことなんて、ただ一つにしか過ぎないのに。

「凛空の達成させたいことってあれだよね?」

俺は、立ち上がり太陰を軽く睨む。

「凛ちゃんの代わりに、ぬらりひょんを倒すことでしょ?」