輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「友江、一体どうしたの?」

「いえ、凛音様が他の男と居たのでお助けしたのです」

「そ、それって……」

秦のことだよね?

「私は、兄様以外の男が凛音様と一緒にいるなんて認めません!」

そういえば、私が他の男と居るといつも邪魔をしてきていたような。

「空は、元気にしてる?」

「はい!でも最近じい様に呼ばれてばかりです」

「晴明様に?」

「あの、凛音様」

「なに?」

「兄様に会わないのですか?」

私は、友江の言葉に目を見開く。

「……会わないよ」

私は、友江に微笑み返す。

「そうですか……」

友江は、残念そうに視線を落とした。

そんな友江の肩に、私は手を置いた。

「でもね友江、私は空に会えなくても寂しくないよ」

「どうしてですか?!だって兄様と凛音様は想い合っていて、三年も会っていないんですよ。私だったら、絶えられません……」

「友江の気持ちも分からなくない。でも私と空は繋がっているから」

「繋がっている?」

私は、自分の胸に手を置き言う。

「私の中には、空が好きという気持ちがあって、それは空も同じで、この気持ちがあれば、私は寂しくない」

「気持ちが繋がっているってことですか?」

「そうだね。それに、空が言ってくれたんだ。会えなくても、空は私の傍に居るって」

だから、この三年間頑張ることが出来た。

私は、空が迎えに来てくれることを信じてる。