「そっか、実はだな。私も空と同じことを言おうとしていたんだ」

「俺と同じこと?」

「そうだ。私は、今日を最後にお前には近づかない」

私は、まっすぐ空を見てそう伝えた。

その姿に、空は驚いたのか目を見開いた。

「私は、これからのことを考えて空から離れることを決めた。だから、私は空への気持ちを捨てる」

その時、空の肩が少し上がったように見えた。

「これで、空も楽になれるよ。私はもう空に勝負は挑まない。近づかない。空への気持ちを捨てる」

私は、空に背を向けた。

「だから、ちゃんと私を切り捨ててくれないか?でないと……」

決意が揺らぎそうになる。

「分かった」

私は、自分の手を握り返した。

これで良いんだ。

「これから、俺とお前は赤の他人だ。もう言葉を交わすこともない」

「あぁ……」

私は、唇を噛んだ。

空の言葉が胸に刺さる。

だけど、こうでも言ってもらえないと、私は空に未練が出来てしまう。

「俺は、決められた相手と祝言をあげ、後継ぎを作りぬらりひょんを倒す」

「きゃっ!?」