「待て!ぬらりひょん!!」

ぬらりひょんは、最後に一度だけ振り返り言う。

『今日は、色々と収穫できた。またな空に凛音。次会うときは、妖怪大戦のときにな。でも、それまでお前は生きているとは限らないがな』

「生きてやるさ、お前を倒すまで生きてやる!」

ぬらりひょんは、軽く微笑むと霧の中へと消えて行った。

「凛音、大丈夫か?!」

「私は……、大丈夫だ。それより空の怪我の方が先だよ」

私は、符を取り出し呪文を唱える。

「我の名に従いその姿を現せ、十二天将の一人天空!」

天空は、姿を現すと私たちの姿に目を見開いていた。

「どうしたんだ凛音に空、その姿は……」

「天空、話しは後だ。今すぐ私たちを安倍家に飛ばしてくれ」

「それは良いが、まず傷の手当を勾陳に」

「勾陳には、まだ少し休んでいてもらいたいんだ。頼む天空!」

天空は首を縦に振ると、私たちに手をかざし、私たちはその場から姿を消した。