輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「べ、別に聞かずとも触れてくれても構わない」

その時、俺の中で繋がられていた鎖が解けた。

俺は、凛音の頬に手を伸ばす。

「……っ!」

凛音は、恥ずかしいのかギュッと目を瞑った。

「凛音……」

俺は、凛音の耳元で名前を呼ぶ。

「な、なんだ?!」

凛音の肩が上がり、体が震えているのが分かった。

だけど、俺はもう止められなかった。

「お前が欲しい……」

「えっ?んっ!」

俺は、凛音の唇に自分の唇を押し当てる。

「そ、空……。んっ!」

俺は、角度を変えて凛音の唇に自分の唇を落とす。

「空。待って!」

凛音は、息を整えながら俺を突き放す。

「はぁ……はぁ……。いきなり何をするんだ!」

「言っただろ、お前が欲しいって」

「それはそう言ったが、接吻は好きな人とやるものだ!それに、お前は近々祝言を挙げるというのに」

そんなの決まってる。

お前が好きだからだ。

祝言をあげようが、そんなこと関係ない。