輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「ご、ごめん空、お待たせ」

戦いの策を練っていたら、凛音が部屋の障子をゆっくりと開ける音が聞こえた。

「随分と長かったな、風呂場でのぼせてるっておも……った……ぞ?」

俺は、凛音の姿を見て目を見開く。

そこには、綺麗な着物を来た凛音が赤面しながら立っていた。

「り、凛音だよな……」

俺の心臓の鼓動が早くなっていく。

「そ、そうだけど……?」

「ど、どうしたんだよその姿?」

俺は、凛音から視線を逸らす。

凛音も障子を閉めると、俺から少し距離をとって座った。

「じ、実はだな。風呂場で偶然貴人とあって、着物の話をしたら、着てみないかと言われて」

凛音の顔はどんどん赤くなる。

(これが、あの凛音なのか?)

俺の目の前には、俺がずっと見たかった凛音がいる。

(やばい、凛音に触れたい)

俺は、立ち上がり凛音の傍へと行く。

「空?」

俺は、凛音の目の前でしゃがみこみ凛音に問う。

「お前に、触れてもいいか?」

いつもなら、そんなこと聞かずに凛音に触れていた。

だけど今の凛音に触れると、俺の理性が保てない気がした。

それ程までに、今の凛音が美しいんだ。

「な、なんでそんなことを聞くんだ?」

「いや、なんとなく」

俺は、この時思った。

この美しい姿を誰にも見せたくないと。

俺の物だけにしたいと──