輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

「ぬらりひょんです」

「やっぱりか」

そうなると、少々厄介だな。

でも、逆に考えればぬらりひょんに繋がるやつを十二天将にすれば、あいつの行動が読めてくる。

「少し時間はかかりそうだが、そいつを十二天将の最後の一人にする」

「はい!空様」

太陰は、俺に軽く頭を下げるともとの符へと戻った。

「妖の総大将ぬらりひょんか……」

あいつは、妖の中で最も強い力を持つ妖だ。

四年前に起こるとされていた妖怪大戦は、じい様が予言したことだった。

しかし、妖怪大戦は起きなかった。

じい様が言うには、妖の総大将ぬらりひょんが、俺たちの行動に気づいたからだという。

でも、じい様は油断してはならないと言った。

だから俺は、妖怪大戦が始まる前に十二天将の残りの一人を探していた。

もちろん、凛音も探しているが、あいつは既に六人の十二天将を従えている。

俺は、未だに五人だけ。

十二天将は、俺と凛音に仕えてる者たち合わせて十二人とじい様に決められた。

そして、最後の一人がその銀という妖だ。

「仲間にするには、骨がいりそうだ」

湖の近くに住んでるということは、水の力を操る妖か?