輪廻転生 絆が繋ぐ運命の転生 上

十二天将の女たちの中でも、貴人に相談する人はたくさんいる。

「でもですね凛音様、その答えはもう出ていると思います」

「え?」

もう答えが出ているってどういうこと?

「それは、凛音様の気持ちです」

「私の気持ち?」

「空様と手を繋ぐと胸が痛む、空様が他の女性と祝言をあげると聞いた時胸が痛んだ、それはもう決まった病です」

「や、病なの?!」

どうしよう、怖い病だったら。

「怖がることはありません。自分に正直になってください」

「自分に正直に?」

「さぁ、病の名前を言いましょう」

私は、貴人の言う言葉に緊張しながら待った。

「病の名前は、“恋煩い"です」

「こ、恋煩い!!」

「はい!」

嘘だ。

私が恋煩い?!

空に対して恋煩いなんて!?

「自分の気持ちに正直になってください。凛音様は、空様のことを好きじゃないんですか?」

「それは……」

考えたことがなかった。

いや、考えようとしてなかった。