「あぁ…まあ、そうだけど…」







「うわぁーーっっ!!

感激です…っ!!
私、勇者様のファンなんです…っ!!」











女の子は勇者の手を握りキラキラした瞳で勇者を見て言った











「えっ…?ふ、ファン…?」








「は、はい…っ!!

ま、まさか勇者様に会えるなんて…っ
私、嬉しすぎて倒れそうです…っ!!」










本当になんなのこの子…?










「えっ…と、どうもありがとう…?」






「いえっ!!こちらこそありがとうございます…っっ!!」












勇者もこの変な女の子に戸惑っているみたいだった











「えっ…と…シャーナの友達…?」











勇者は私の部屋にこの子がいるから
私の知り合いかと勘違いしていた









「違う

急にその子が私の部屋に入ってきたの」








「は?不法進入?」









「ち、違いますよ…っ!!

私は悪魔の気配がこの部屋にあったから
悪魔を倒そうと入ったんですよ!!


でも入ったら…
悪魔の気配がなくなっていて…


この女の人からも悪魔の気配はしなくて…」










悪魔の気配…

魔王の気配をこの子読み取ったのね…



この子、何者…?











「シャーナ

今、この部屋に悪魔がいたのか…?」







「いえ、いないわ」







「嘘です!!
この女の人、嘘ついてます!!

確かにこの部屋から悪魔の気配がしたんです!!
とてつもなく大きな魔力を感じたんです!!」











勇者に知られてはいけない…
魔王がさっきまでこの部屋にいたなんて…

魔王とグルだと思われる…