いつだって、皆の視線の先には
とある少女の姿があった。
長く伸びた色素の薄い髪は
絡まることを知らず
すらりとのびる手足には
ひとつの傷も見当たらない
小さな顔にあるのは
人形のようにパッチリとした瞳
ほどよい高さの鼻
いつだって潤う、形のいい唇
ほんのり染まる頬
折れてしまいそうなほど儚く
透き通るような白を身に纏う
その全てをバランスよく保つ姿は
“美少女”と呼んでも足りないほど
そんな彼女を 学園内では皆
“姫”と呼び、羨望の眼差しを向けた
欠点なんて、どこにもない
道行く人に振り返られる彼女は
まだ、恋を知らない―――――

