夏休みの勲章

ぜんぶ食べ終えた頃には、お爺ちゃん家の方にお日様が沈みかけてた。


ちょっとお腹はいっぱいになったけど、僕のリュックサックに入る量なんて、そんなに多くないんだ。


パパのカバンで来ればよかったかも。


カブトムシがとれてたら、膝が痛いのなんてスッカリ忘れちゃって、今ごろはお爺ちゃん家に帰ってたのなぁ…。


ガッカリが大きすぎて、さっき歩いたよりもお爺ちゃん家がとおくに感じる。


僕の体は、ぜんぜん動こうとしてくれなかった。