夏休みの勲章

車が入れないほどの細い道。


壁代わりになっているのは、お空まで届きそうな立派な木がならんでる。


細道に入るまでは、とおくの方からの音も少しだけ聞こえてたけど、今はなんの音も聞こえなくなっちゃった。


初めて見た景色に、辺りをキョロキョロと見回していると、パパのお尻にドンとぶつかった。


「あちゃ、タイミングが悪かったなこりゃ。」


一番前を歩くおじさんの声を聞いて、パパとおじさんの足の間から、前の方を覗いてみる。