夏休みの勲章

トラックから下りると、土のにおいや青々としてる木のにおいが、辺りいっぱいにひろがっていた。


薄いや濃いの差はあっても、見渡すかぎりみどり色。


足下は茶色。顔を上げればお星様でも見えそうなぐらい、澄み切った水色の空。


お腹がいっぱいになるほど、大きく空気を吸い込んだ。


味なんてするはずないのに、おいしく感じたのはなんでだろう?


先に歩いていったパパとおじさんの後ろを、首からぶら下げた虫かごをしっかりと掴んでついていく。