「此処は無理だったけど、吾妻の爺さん家の方に行ってみるか。もうちょっとでカブトムシに会えるから、待っててな真吾くん。」
「うん、ありがとう。」
ガシガシと僕の頭を撫でたおじさんは、じゃり道をバックし始めた。
思いっきりのびた草が、トラックに当たってバチバチと音を立ててる。
じゃりをのりこえる度に、持ってきた虫かごが膝の上で小刻みに揺れた。
パパは窓の外を見つめて、口を閉じたままだった。
「うん、ありがとう。」
ガシガシと僕の頭を撫でたおじさんは、じゃり道をバックし始めた。
思いっきりのびた草が、トラックに当たってバチバチと音を立ててる。
じゃりをのりこえる度に、持ってきた虫かごが膝の上で小刻みに揺れた。
パパは窓の外を見つめて、口を閉じたままだった。


