優梨のside

暗い闇の中。

どこにも光はない。
私が誰かもわからない。
だけど時折聞こえる、
苦しそうな、

「優梨。」
という言葉と、右手の温かい、何か、

胸がキュッとする。

多分、私の大切な人なんだと思う。