『優梨へ

いきなりごめんな、
まえから思ってたんだ。
さすがに俺疲れたんだわ。
らくになりてぇんだよ。
ごめんな、ほんとうにごめん。
めんどうなこともうしたくねぇんだよ。
んでも、俺さ、お前のこと大事だったからさ
すごく、大事だったんだ。だけど
きのう改めて気づいた。優梨より、
だいじなやつができたって。


付き合ってんだ俺そいつと、不安にさせたくねぇんだ。
だから、もう会うのも連絡するのもやめよう。

俺は大切なやつのためなら、何を捨ててもいいと思ってる。
だから、
ごめんな、ほんとうにごめん。

樹より』