「…好きなんだ。」
はっきりと聞こえた声に、俺は納得。
なんだ、告白か。
まぁ、ここに毎日いれば告白なんてよくあることで、俺は起こしかけた体勢を元に戻した。
「ごめんなさい。」
……ん?今の声。
その女子の声には聞き覚えがあった。
毎日聞いてるんだ、間違えるはずがない。
あれは。桜井苺花の声だ。
そう思った瞬間、なんだかいらいらした。
なんでか、なんて。
分からないはずないけど。
そんな気持ちになった自分に驚いて、冷静を保つように扉から離れる。
別に、女には困ってねーし。
好きとか嫌いとかそんな感情邪魔でしかない。
そう思っているのに、
どうして、こんなに腹が立つのだろう。



