「…なんで進級できたんだろ。」 突拍子もなく呟いて立ち上がる。 「先生に聞いてくるねっ!!」 そんな突拍子もない行動派のあいつに、俺は驚いて引き留めた。 「おい、ばかやめとけ。」 その言葉に素直に立ち止まり、ちょこちょこと戻ってきてしゃがみこむ。 「え?どーして?」 俺の顔を下から覗くようにして首をかしげる姿に、俺は視線を外しつつ答えた。 「理由なら分かってるから。」 「えっ!!なになに!!」 目を輝かせて俺の言葉を待つそいつを横目でみてから言う。 「俺って、実は頭良いから。」