その日を境に、苺花が感じていた違和感は、少しずつ大きくなって、
気付けば、明らかに避けられているような、そんな冷たい対応を浴びるようになっていた。
理由が分からない苺花には、誰にも何も言うことが出来ず、貼り付けた笑顔をキープし続けるようになって。
「いおちゃん、ごめん行ってくるね」
「あぁ、うん、行ってらっしゃい」
いおちゃんは、変わらず隣に居てくれるけど
どこか居心地の悪い教室から逃げるように、いおちゃんと過ごす時間まで減らして、たくさんの時間を屋上へと向かうようになる。
教室に居ることが少しだけ増えたとは言えど、今でもかなりの時間、屋上にいる安達くんは、
苺花が行くと、毎回扉を開いてくれて、
その時間が、苺花の心を癒してくれた。



