「幸せに水を差すようで悪いんだけど、」 いおちゃんはさらに声を潜めて言う。 「周りの目だけは気をつけるんだよ。 安達のことを分かってるのは、苺花だけなんだから。 苺花が傷付くのは私許さないからね。」 いおちゃんの言葉に、苺花は元気に頷く。 「分かってる、いおちゃんありがとう!」 いおちゃんは、この時からきっと、凄く凄く苺花のことを心配してくれていた。 なのに苺花は、幸せに溺れて、深く自覚は出来ていなかったんだ。