辿り着いた救護室で、柚太と佐和は鬼のように激しい形相でそこの係の人に“怪我を見ろ”と訴える。

そこで他に手当てを受けている人も“どうぞ”と譲ってしまいそうな気迫であった。


「本当、ごめんなさい……」


2人の様子とはまるで正反対。

郁人は救護室にいた人全員に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

怪我の程度は軽いねんざだったが、それでも無理はするなと念を押された。


「良かったぁ……軽いねんざで」


ずっと心配していた佐和は、手当てが終わった郁人を見て安どのため息を漏らした。