体育祭実行委員の霜野さんというクラスの女子は、『やるからには優勝するよ!』と宣言するほど気合いを入れていた。
霜野さんは勝つための作戦について、黒板の前でみんなにこんな説明をした。
『全種目勝つのは無理だから、勝ちにいく種目と捨てる種目を決めた方がいいと思うの』
つまり、捨て駒にする種目を作ろうと言うのだ。
クラスの中には運動が得意な子もいるし、苦手な子もいる。
体育不得意の子を捨て駒種目に集めてしまえば、他の種目で足を引っぱる人はいなくなって、勝てる確率が上がるということみたい。
霜野さんの作戦に、クラスメイト達は拍手して賛成していた。
バスケ、ミニサッカー、陸上競技など幾つか種目がある中で、女子についてはバレーボールが捨て駒種目に決められた。
そして……。
『宗多さんて、運動苦手でしょ?』
霜野さんにそう尋ねられて頷いた私は、一番先にバレーボールのメンバーに決定した。


