午前中の授業が終わり、お昼休みのチャイムが鳴った。
お母さんが作ってくれたお弁当を手に立ち上がったところで、
「菜乃花ちゃん」と、声をかけられた。
振り向くと、春町くんと美緒ちゃん、由希奈ちゃんが並んで立っていた。
朝、クラスのみんなに囲まれた時とは違う、緊張感に襲われた。
一昨日、由希奈ちゃんに言われた言葉を思い出すと、正直に言ってまだ辛い。
逃げるつもりはないけど、思い出したくないから、目を逸らしてしまいたくなる。
そんな自分の気持ちと闘いながら、三人の顔を順番に見つめた。
春町くんはバツの悪そうな顔をして少しだけ笑っていて、美緒ちゃんは困ったような顔。
由希奈ちゃんは……子供みたいに、頬をぷくっと膨らませている。
私を呼び止めたのに、中々続きを話し出さない三人に、私から聞いてみた。
「どうしたの? 何か言いにくい話?」
美緒ちゃんが「ほら」と肘で由希奈ちゃんを突くと、由希奈ちゃんがムスッとしながら話し出した。
「菜乃花、ごめんね。
言っちゃいけないことを言って、ごめん。
悲しませてごめん。
いじめてゴメン……って言うか! 私だって可哀想なんだよ!
菜乃花が昨日学校休んだせいで、あたし、めっちゃ責められたんだからね。
美緒は怖いし、楽人はかばってくれないしー。
あたし、今とってもかわいそーなの。
菜乃花のせいなんだからね!」


