明日はきっと晴れるから




立ち上がって部屋着を脱ぎ、制服に着替えをする。


部屋を出ると、パジャマ姿のお母さんもちょうど寝室から出てきたところで鉢合わせた。



「お母さん、おはよう」


「おはよう。今朝は随分早起きね。
まだ寝ていても大丈夫なのに、もう着替えたの?」


「うん。今日は学校に早く行って勉強しようと思って」


「菜乃花……なんだか変ね。
もしかして、学校で何かあった? 大丈夫?」


「何もないよ。お母さんこそ、変なの。
学校は……すごく楽しいよ」



せめて最後は笑顔で。

そう思って笑ってみせたのに、お母さんはなぜか心配そうな目で私を見ている。


私の笑顔がぎこちないのかな?

ニコニコしても心配かけてしまうなんて、私って本当に駄目な娘だね……。



何度も『大丈夫?』と聞かれて『大丈夫』と返事をし続けた。



「行ってきます」


マンションを出ると日の光が眩しい。


空は秋晴れ。綺麗な青色のはず。


でも私の目に映るこの空は、なぜかくすんで見える。


青色に少し灰色を混ぜたような、汚い青に見えてしまう。


どうして?

ああ、そっか。

私の心が汚いからなのか……。