私の気にしすぎかな?
お母さんだって、お父さんが帰ってきてくれて嬉しいはずだよね……?
途中だった夕食を急いで作り上げて、家族3人でダイニングテーブルを囲んだ。
今回のことで、当たり前だと思っていたことが、そうではないんだと気付かされた。
お父さんとお母さんと、私。
こうして一緒にご飯が食べられるなんて、とっても幸せなことなんだね……。
学校の勉強のことや最近読んだ本のこと、お父さんに色々と話しかけながら食べていた。
お父さんは私の話を頷きながら笑顔で聞いてくれて、
でも時々目頭を押さえたり、目をこすったり、なぜか目元を気にしていた。
お母さんは、黙々と食べるだけ。
以前の食卓で一番口数が多いのはお母さんだったのに、やっぱり、なにか変だよね……。
食事が終わって食器を流し台に持っていく。
洗おうとしたらお母さんに、
「後で洗うから、今日はいいよ」
と言われてしまった。
お父さんはダイニングテーブルから動こうとしない。
片付け終わりテーブルにはもう何も乗っていないのに、椅子に座ったままのお父さんは、うつむいて自分の手をじっと見ていた。
「菜乃花、お父さんから大事な話があるの。
椅子に座って」
お母さんにそう言われた。


