明日はきっと晴れるから




◇◇◇


夏休みに入り数日が過ぎ、今日は7月29日、結城くんとの約束の日。


昨日、結城くんから家に電話がかかってきた。

それは明日の確認のための連絡で、待ち合わせの場所と時間をもう一度確かめて受話器を置いた。



昨日の電話は、久しぶりに彼の声を聞けてドキドキした。

今日の日を待ちわびていたし、とっても楽しみ。


でも……。

過去の物語を私はまだ思い出せないままで、それについては心苦しく思っていた。



結城くんについて考えると、どうしても浮かんできてしまうのは、どこかの図書館の風景と、水色のワンピースを着てサラサラの黒髪の女の子。


はっきり顔を思い出せないけど、とても可愛い子だった気がする。


あの子は誰なんだろう……。

子供の頃に一夏だけ友達だった気がするけど……それもあやふやな記憶でよくわからない。



ダイニングテーブルで両親と朝ご飯を食べながら、結城くんと水色ワンピースの女の子についてぼんやりと考えていた。


すると、お母さんが首を傾げて私に聞く。



「ぼんやりしてどうしたの?
寝不足? また夜中まで本を読んでいたのね?」



「ううん、違うよ。
寝不足じゃなくて、気になることがあって……」