よくわからないけど、困った状況から脱出できてホッとした。
私を助けてくれた美緒ちゃんにお礼を言おうとしたら、今度は美緒ちゃんから困ることを言われてしまった。
「菜乃花、そろそろカラーリングし直しなよ。
上の方、黒くなってて変だから」
「あ……」
それは自分でも気づいていた。
初めてのカラーリングから三ヶ月が経っていて、茶色と黒の二色の髪は何だか変。
でもこのままでいいかなって、思っていた。
自然とゆっくり黒い部分が増えていって、気づいたらいつの間にか元の黒髪に戻っていた……なんてことにならないかなって。
美緒ちゃん達に怒られずに、私らしい私に戻れたらいいのにってズルいことを考えたけど、そんな都合よくはいかないみたい……。
さっき叱られてへこんでいた由希奈ちゃん。
話題が私の髪色についてに変わったことで元気を取り戻し、イキイキした声で言う。
「あたしも思ってたー! ねぇ菜乃花、またうちでカラーリングやってあげるよ。
今日の放課後にやる? あたし今日は暇なんだー」
「あ、あの、私はまだこのままでもいいかなって……。
染め直すのはもうちょっと先でも……」


