でも、結城くんは綺麗で整った顔立ちをしているから、似合いそうな気もするけど……。
前髪をヘアピンで留めた彼を想像し、思わず笑ってしまった。
「プッ」と吹き出して、慌てて片手で口を押さえたけど、遅かった。
初めてこっちを向いた結城くんは、少し眉を上げて驚いてから、「気づかなかった」と言って、頬を微かにほころばせた。
私の存在に気づかれたことで、それまで落ち着いていた鼓動が一気に速度を上げた。
過去の話を聞き出さなくちゃという気合いも復活して、心の中が忙しくなる。
「結城くん、あ、あのね?
私、結城くんに……」
本題に入ろうとしたその時、彼が人差し指を自分の口元に当て、私を止めた。
結城くんの視線を追って前を見ると、迷惑そうな視線が……。
6人掛けのこのテーブルには、私と結城くん以外にふたりの生徒が勉強中。
それほど大きな声を出したつもりはないけど、ここは図書室だから、静かな中に声が響いてしまったみたい。


