私の名前を呼んだ春町くんは、ニコニコしながら手招きしている。
「帰るのに急いでないなら、ちょいこっち来てー」
私なんかに声をかけてもらえたことは嬉しいけど、4人とも私とは全然違うタイプの人たち。
今まで見た目が派手な人たちと関わることがほとんどなかったから、苦手に思ってしまう。
それでも無視したり拒否したりすることはできないので、止まっていた足を前に進めた。
おどおどしながら春町くんの前に立つと、彼は笑いながら言う。
「怖がんないでよ。俺は優しいよー。
女の子だけには。ね、美緒?」
『美緒』と呼ばれて春町くんを見たのは、椅子に座っている佐々川さん。
彼女は嫌そうに答えた。
「やめときなよ楽人ー。どう見ても、うちらと系統違うじゃん。
宗多さんだって困るだけだよ、きっと。放っときなよ」
「そんなこと言うなよー。
由希奈は?」
『由希奈』と呼ばれたのは、窓辺に背を持たれているもう一人の女子、小村さん。
彼女はミルクティー色した髪の毛をクルクルと指に巻きつけて、
「んー」と少し考えてから笑って答えた。
「無理! だってダサイもん」


