感じる…… 小さな気配… 大きな木のところに立つ影のようなもの。 その影が、少しずつ形を作っていく。 そして、現れたのは小さな男の子だった。 『…たすけて』 蚊の泣くような声で助けを求めてくる。 「…大丈夫。 絶対に助けるから。」 私はそう言って男の子を抱きしめた。