「――ま、莉茉」
名前を呼ばれて、自分が寝ていたことに気がついた。
「っ、ごめん。寝ちゃってたね、私。」
「お前は寝てろ。風邪引いてんだから。それから、これ。飲めるか?」
そう言って渚が差し出してきたのは水と薬で、私は迷わずそれらを受け取った。
「ありがとうね。何から何まで」
「気にすんな。ほら、それ飲んだらまた寝とけよ?」
私はこれ以上迷惑をかけないようにと、その言葉に頷いて、もう一度お礼を言った。
それからは渚に言われた通りに薬を飲んで、目を瞑ればすぐに眠ることができた。
目を瞑った後の記憶はほとんどないけれど、渚が私の頭を撫でながら何か言っていたような気がするのは間違いではないと思う。


