湯船に浸かると、緊張が一気に解れたのか、ドッと疲れが襲ってきた。
暫く動けないまま、空を眺めてボーッとしていると、ドントンと入口のドアを叩く音が聞こえて、「どうしたの?」と返事をすれば、「よかった。どこかに行ったのかと思った」という朱里の声が聞こえて、少し申し訳なく思った。
あまり心配させる訳にはいかないので、それからすぐにお風呂から上がった。
「ごめん、心配かけて」
「いいよいいよ。私せっかくだから温泉行こうと思ってるんだけど大丈夫?」
「うん、全然。むしろごめんね?こんなことになっちゃって」
「仕方ないよ。ここ最近ずっと忙しかったもの」
このままではきりがない、と朱里は温泉へ行った。
それから、何をするでもなく、ただ座っていると眠気が襲ってきたのでもう寝ることにした。
朱里には、メモかなんかを書き置きしておけばいいよね。
申し訳ない気持ちはありつつも、すこしでも良くなって明日復活できたらいいなという僅かな希望を持って、私は一足先に眠りに就いた。


